7 Servant's Blade(prototype 2)

■魔皇番長
■オリジナルシステム
■縦スクロールシューティング
■全年齢
■無料、そうじゃなければ100円かな?
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                                 (2006.01.29)
▼概要・システム
 「Fate/stay night」の二次創作作品で、縦スクロールのシューティング。世間的に言う弾幕系なのかな? あまり詳しくないので、なんともいえません。

 システムは当然、オリジナル。プレイにはそれなりのスペックを必要としますが、現在のショップ売りPCやメーカーPCならばまったく問題ないでしょう。タイトル画面から移行できるメニューは「GAME MODE」「OPTION」「KEY CONFIG」「EXIT」「QUIT GAME」の5つ。「GAME MODE」を選ぶとゲーム開始、「OPTION」を選ぶと画面モードとSOUND、SEのボリュームを調整できます。画面モードは通常のフルスクリーンのほか、縦画面モード(モニターの左右が上下となります。X68Kのシューティングでよく採用されていたモードですね。モニターを縦置きできる猛者にオススメ)にすることができます。「KEY FCONFIG」では、パッドのボタンを好きなように変更が可能です。「EXIT」を選ぶとタイトル画面に戻ります。
「QUIT GAME」を選ぶとゲームを終了できます。

 操作は方向キーによる8方向移動と、ショット、特殊攻撃、ボム、ショットのフルオートの4ボタン構成。ショットとフルオートの違いは、ショットボタンを押し続けているとフルオートの状態で低速移動となりますが、フルオートボタンでは低速移動になりません。状況によって使い分けろ! というのが制作者の意図なのでしょう。ボムは画面上の弾を消去する効果があります。威力は低いようですが、敵に対してもダメージを与えらるようです。

 そして(現時点で)このゲームの特徴といえるのが特殊攻撃「風王結界」です。これは一種のタメ攻撃に分類できる攻撃で、ボタンを押すと振りかぶって剣を放ちます。これが敵に当たるとダメージを与えられるのですが、放った瞬間からボタンを押しっぱなしにしていると敵を中心に魔法陣が展開されます。この状態でさらにボタンを押し続けていると、押している時間に応じて魔法陣に剣が追加されていき、ボタンを放すと魔法陣に捕らわれた敵に剣の数だけダメージを与えることができます。追加展開させられる剣は最大8本まで。展開した魔法陣に入った敵弾の速度が下がるとか、この攻撃で敵を倒したときに魔法陣内にある敵弾が消滅したりとかいくつかのメリットはありますが、プレイ中ではさほど恩恵がありません。
 また、慣れないとかなり使いづらいシステムでもあります。ボタンを押してから発射されるまでタイムラグがあり、遅い敵や大きい敵以外に狙って放つのはちょっと難しい。そしてヒットしたとしても、魔法陣の展開を視認するのが難しいためです。これは私の腕にも問題があるのでしょうが、「風王結界」が敵に当たったとしても敵の攻撃が止むわけではなく、自機を見ながら弾を避けていると「風王結界」がどれぐらい展開できたのかを確認する余裕がないのです。確認しようと自機から目を放そうものなら、バラ撒かれている弾に当たる可能性大です。画面全体を視界に入れてプレイできる猛者ならともかく、そうでない人はちょっと活用できるまでかなりの慣れが必要になると思います。せめて、「風王結界」の初段がヒットしたときだけでなく、剣が増えていくたびに特徴的な効果音が鳴ると、目で確認しなくとも耳で判断できるので嬉しいです。
 蛇足的に突っ込むのならば、ボタン配置を工夫しないと運用がかなり難しいシステムです。特に標準的なパッド(ウチはUSBのセガサターンパッドです。ゲームパッドとしては究極の形の1つだと思ってるぜ!)だと、親指でショットボタンを押したままいつでもボムに指が伸ばせるように意識すると、押しっぱなしを原則とする「風王結界」ボタンを押す余裕がなくなります。それなりに遊んだ結果、Rボタンがベターな位置になりつつあります。正直、かなりの慣れが必要で、パッドではイマイチ使いづらいシステムだと思います。ただ、据え置き式のジョイスティック(重くてどっしりしたものが理想)が繋げる環境ならば、かなり力を発揮できるんじゃないかと考えてます。

 なお、コンボやらチェーンやらといった得点に関わるシステムはありません。残機は3、ボムの数も3、クレジットも3回までです。この辺りはいずれ、コンフィグ等で変更できるようになるかもしれません。
▼シナリオ・テキスト
 ゲームはステージ1のみ。夜のビル街で、ボスはライダー。ふたりしてビルを駆け上って戦うシーンがモチーフになっているんでしょう。ライダーを倒した後、画面上に残った弾に当たるとやられます。ご注意(笑)
▼イラスト・グラフィック
 グラフィックは、まずタイトル画面が3DCGを使用したものです。自機であるセイバーとボスのライダーも3DCGで作られたものっぽいです。道中に出現するザコ敵は2Dか3Dのどちらかはちょっとわかりません。黒地に赤を貴重としたデザインで、令呪あたりがモチーフになっているようですが、デザイン的にはあんまり魅力はありません。令呪っぽいデザインを目指して失敗したディスクアニマルみたいな感じ。敵の弾は大まかに2種類。色は暗めで、ビルと敵弾が重なると見落としやすいのがちょっとイヤですね。
▼サウンド・SE
 サウンドは二次創作らしく、オリジナルのアレンジのようです。ただ、それだけでもないような感じです(元曲をすべて把握しているわけではないのであいまいです)。ただ、プレイしていてそれほど盛り上がるような曲ではないかな。SEも普通に使われています。ただ、ちょっと地味な感じで、印象は薄い。
▼総評
 弾幕を避けるのに必死で余裕はないんですが、敵機の種類が少なく単調ぎみな感じのシューティングです。また、自機がパワーアップすることもなく、バリバリと敵を倒していくという感じでもないため爽快感はありません。ゲームとしては「風王結界」がポイントなのですが、ブラッシュアップが足りいためか、少々遊びにくいシステムとなっています。 や! 間違いなくワタクシがシステムと操作に慣れていないというのもありますけど。まぁ、ノーコンティニューでなんとかボスの体力半分ぐらいまでっつー程度というヘタレ節全開なワタクシなので、信憑性は低いですよ。特にシューティングマニアの方々は、5割引きぐらいで見た方がいいと思います。

 この体験版のバージョンはprototype 2とのことなので、この時点で演出やゲーム的な面白さのすべてを望むのは確かに間違っていると思います。ですが、あえてこの状態で語るとなると、苦行ちょっと手前ぐらいのプレイ感で、遊んでいてもあまり楽しいという感じはなかったです。せめて、もうちょっと爽快感が欲しいですね。

 ただ、同梱のマニュアルやサイトには「現時点では」という感じのことが強調されています。今後、仕様が大きく変わり面白さが一変するかもしれませんが、現状では『「Fate/stay night」の二次創作シューティングで遊びたい!』という人以外には進められないかな。

※動作環境
Windows 98/Me/2000/XP
DirectX 7.0以降
Direct3Dに対応した、VRAM16MB以上のビデオカード
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