人工天使 -追憶再生編-

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■18禁?
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                                 (2003.10.19)
▼概要・システム
 人のようでいて人でなく、天使であって天使でない。
30日で形成される、黒いコードで繋がれたヒトのカタチをした「なにか」。
男はそれと共に暮らし、心通わせる。暖かさ。うれしさ。心休まる距離と他愛のない会話に包まれた日々。そんな生活に慣れきったある日、男は些細なことで「彼女」とケンカをしてしまう……。

 だいたいこんな感じのストーリームービーが約5分間流れます。
▼シナリオ・テキスト
 今後発表される『人工天使』の告知ムービーとのことだが、その役割は十分果たしていると思う。とはいえ、「天使」とはいったいどんなものなのかといった設定が語られているわけではないので、その辺は想像してくださいとか、本編を買ってくださいというのが狙いなのだろう。どちらかといえばイメージや雰囲気、デザイン先行な作風で、テキストに目を見張るようなところはない。物語というよりは、ポエムっぽい感じだ。
▼イラスト・グラフィック
 ムービーのトータルイメージは古き良きシネマ。画面に表示される文字を読み進めることで物語を理解していき、そこへイベントCGが表示されていく。この辺は賛否両論あるところ。というのも、人によって文字を読むスピードが違うからだ。じゃあ映像を止めればいい、という解決策はあるものの、それをやると雰囲気丸つぶれなので難しいところだろう。CGやら塗りは悪くはない。絵柄は少女漫画っぽいところがある。
▼サウンド・SE
 サウンドはジャズっぽい。シーンによって変化していき、途切れることなく流れていくので統一感がある。ここは非常にいい感じ。文字が表示される際にSEがある。ここも悪くない。
▼総評
 雰囲気先行のイメージクリップ。そういった意味では、いいプロモーションムービーだろう。とはいえ、物語はとてもありがちで、斬新なところはない。「どっかでみたことあるような話」というのが正直なところだ。ご家庭で手軽に作れるヒト型の人工生命体? クローン? を「天使」と呼称し、自我やらクローンに魂があるのかやら本当のワタシとかいった哲学やら心の科学がメインテーマになるのだろう。その手のSF小説のイメージが近いのではないかと思う。そういった意味では手垢のついたテーマであり、このムービーからはそれらを超えるような予感を得られていない。SFとして見るのは間違っているかもしれないが、そういった意味であまり期待は出来なさそうな感じがした。 
 で、これってゲームとして発表するんだろうか? 次回作、次々回作(これらが事実上の「本編」らしい)はどんな媒体で出すかHPですら書かれていなかったりします。
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