新春麻雀〜シロウ争奪戦〜 ver.体験版

■えすあいてぃ
■オリジナル・システム
■麻雀
■全年齢
■100円ぐらい
http://shoot.arrow.jp/esit/

                                 (2006.02.01)
▼概要・システム
 システムはオリジナルで組まれています。
 基本的にはゲームセンターなどに良くある2人打ち麻雀です。別の例を挙げるならば、『Fate/hollow ataraxia(TYPE-MOON)』に収録されているミニゲーム「トラぶる花札道中記」が麻雀になったようなものだと思って下さい。
 ルールは喰いタンナシルールで、おそらく後付けもナシでしょう。というのも、本来ならばマニュアルに書かれていなければならないことが、添付のreadmeに書かれていないのです。本来ならば、分からない部分は可能な限り検証すべきところですが、プレイしていて心が持ちそうもないのでチェックを中断しました。ごめんなさい。同様の理由でローカルルールなどの有無も分かりません。
 得点計算はちゃんとしているようですが、表示が役の一番上のものしか表示されないので少し興ざめです。フリテンなどのチョンボは、すべてマンガン払いとなります(喰いタンを上がるとチョンボ扱いのマンガン払い)。持ち点は双方30000点からのスタートなのですが、バグっていてリーチ以外では点が減りません。つまり、勝敗を決するには、どちらかが先に30回リーチしなければなりません。悪いけど、こんなのやってられません。

 このソフトには、コンピュータの2人打ち麻雀でよくあるインチキ技「宝具」があります。この「宝具」を使用するにはMPが必要となります。MPは牌を3枚引くたび1ずつ増えていきます。セイバーの持つ一番ランクの低い宝具は消費MP3と頻繁に使えるのですが、ランクが上がると消費50やら75やらと膨大なMPを消費します。どう考えてもバランスが悪すぎますので、調整した方がよいのではないでしょうか。

 操作方法は、対象となる牌をマウスカーソルで指定し、捨てたり選んだりといった決定はすべて左クリックで行います。それだけならいいのですが、牌を手に引き入れる際も左クリックが必要なためゲームのテンポが悪く、非常に煩わしいです。また、牌を一枚引き入れているたびに「チー」「ボン」「宝具」といったメニューが出現し、うっとおしいことといったらありません。これらのメニューは条件さえ揃わなければ出てこないのですが、「宝具」の一番低いランクは消費MP3で使用できるため、9回牌を引き入れた後は、MPが0〜2になるまで毎回メニューをキャンセルすることとなり無駄に疲れます。この辺りのインターフェースやシステムは全面的に改装をお願いしたいところです。それとポンやチーで牌を選ぶとき、牌にカーソルを合わせても何も起こらないため、本当に大丈夫なのか不安になります。カーソルの合った牌に色を付けたり、太い枠で囲ったりと選んでいることが一目で分かるような配慮があるとよいのではないでしょうか。
▼シナリオ・テキスト
 タイトルに『〜シロウ争奪戦〜』とありますので、ストーリーモードみたいなものがあるのかもしれません。この体験版では、セイバーとなって凛と対戦するだけです。
▼イラスト・グラフィック
 登場するキャラクターは凛とセイバーの2人。画面上では、和服を着た2人のバストアップイラストが拝めます。イラストはあまり上手いほうではありません。ですが、見て誰だか分かるので、そういう意味ではあまり問題ないのかもしれません。画像フォルダを見ると数枚ずつバストアップイラストがあるようですが、ゲーム中ではそれを見るのは難しいみたいです(上がっても上がられても、変化しないからです。完全に勝負が付けば変わるのかもしれませんが…て)。「宝具」を使うと、画面中央にキャラクターのカットインが入ります。技別にカットインイラストがありますが、これもゲーム中に見るのは難しいでしょう(そこまでココロが持ちません)。
 また、麻雀パイがこれまた非常に見づらいです。漢字はすべて金文体、ソーズは白地の牌に薄いグレーなため牌の確認に一苦労と、プレイに大きく支障をきたします。変に凝らず、普通でいいのになぁ。それ以前の問題な気もしますが。
▼サウンド・SE
 使用されている曲は3曲。麻雀を打っている時とこちらがリーチしたとき、相手がリーチした時で変化するようです。かなりチープで、あまり印象に残りません。牌を混ぜたり打ったりする時になるSEもそれなりにあるのですが、これまたかなりチープです。せめて、もうちょっと音が大きくてもいいんじゃないかな。
▼総評
 麻雀ゲームとしての体験はできるけど、その程度です。
とにかく、操作性が最悪。なぜにストレス貯めてまで麻雀をしなくてはならないのかと自問自答しながら遊んでいたほどです。

 現時点では見るべきところはありません。ただ、役の表示周りを始めとするバグを修正し、とユーザーインターフェースが大きく改善されれば、それなりに遊べる麻雀ゲームになるかもしれません。まあ『Fate/stay night(TYPE-MOON)』のファンで、そのキャラクターを使っての麻雀ゲームを遊びたいなーというのなら、手ぇ突っ込んでみるのもいいのではないでしょうか。まぁ、タイトルがタイトルですから、完成するのは今年の冬コミか来年の頭辺りとまだまだ先そうです。

 個人的には、いりませんし買いません。どーせ麻雀打つなら、(ネットであれ現実であれ)人と打ってた方が楽しいとか思ってるクチなんで。人に勧めることはありませんが、その一方で他人が手をだそうとするのも止めるつもりもありません。でも、それが友人だった場合は全力で止めることでしょう。
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