RIOT:RA:RIGHT EXTRA
	■時非 ■EreyScriptSystem ■アドベンチャー ■全年齢？ ■http://www.an.wakwak.com/~h-shinsou/riot/ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　(2003.10.19）
	▼あらすじ
	いつもと変わらない朝。眠いとは思いながらも、遅刻を回避すべく家を出ようとすると、玄関に手紙が挟まれていた。どこの誰だろうと読み進めていく。 「アナタの学校に爆弾を仕掛けました――」 読み終えるやいなや、俺は家を飛び出していた。
	▼概要・システム
	破天荒な主人公、風守正宗を中心に繰り広げられる学園アドベンチャー。　時折、数個の選択肢を選ぶウィンドウが出て分岐していくポピュラーなタイプ。システムは検索しても見つからないので、オリジナルで組んでいるらしい。完成度は低く、テキストの速度変更やフルスクリーン/ウィンドウといった機能がまったく入っていない。
	▼シナリオ・テキスト
	シナリオは上記のとおりと、そこから予想しうるお話でほぼ終わる。面白いのは冒頭こそ主人公視点であるものの、その後は主人公を取り巻く登場人物から見た主人公の行動であること。周りの目を通して主人公が、そしてその他の登場人物がどういう人物か表現している点だ。これまで多くの体験版を遊んできたが、こういう趣向を凝らしたものはなかった。本編でやられると誰が誰だかということになりそうだが、体験版ならば許されるアイディアのひとつだと思う。 　テキストは少々読みにくいが、まぁいいんじゃないでしょうか。基本的に内面語りの部分が多いのでそういった印象になりましたが、完成品ではそういったことはないだろう……と思う。完成版も同じだったらパスしますけど。
	▼イラスト・グラフィック
	キャラクターの原画はそう悪くはないと思う。漫画チックな感じ。だが、塗りの方はそれほど高いレベルじゃない。ペンとかで塗っているような感じだ。もうちょっといい塗りになると栄えると思う。背景は実写にエフェクト。
	▼サウンド・SE
	サウンドはナシ。SEもナシ。いじょ。
	▼総評
	あまり見ないタイプで、とても印象に残る一本。そういった意味では十分目的を果たした体験版ではある。ただ、この先の展望がまったく見えないのが残念。ネタバレになってしまうが、実は冒頭のストーリーは夢オチだったりする。その是非はともかくとして、「じゃあ本編はどうなるの？」といった部分が、「キャラクター間のやりとりと雰囲気」から趣味に合うかどうかぐらいしか判断材料がない。「こんな感じの世界観で、こんなストーリーが展開していきます」といった部分がほとんどないのは、体験版としてちょっと足りないかなと思う。それとシステムが未完成すぎて使いにくさを感じる。少なくとも快適ではなかった。テキスト中に構文が出てくるなど、チェックも甘い。HPへ行っても修正パッチがあるだけで、他にはなにもない。 　キャラクターやそのやり取りはそんなに悪くないと思うので、システムの完成・改善やらシナリオの傾向などがわかればもうちょっと評価は高かったかもしれない。今現在は視点の独特なところから印象に残っているが、このまま何もなければ忘れてしまいそうな一本に近いかも。 ※パッチを当てると、フォントサイズが変更されている、いくつかのバグを除去、フルスクリーン化が実装されている。が、一度フルスクリーンにすると戻せません（笑）。タスク代えで裏にもまわせないので、使いにくいというかマヌケなパッチです。技術力は低いのかもしれません。