Seven ARMS | ||
■SoftHouse風雲児 ■systemD ■ジャンル不明 ■対象年齢不明 ■まさかコレにお金を払ったとは思いたくないが100円ぐらい? ■http://fu-unji.minidns.net/ (2004.08.28) |
||
▼概要・システム | ||
ディスクに収録されているのはオートデモのみです。 ゲームソフトのデモ、というよりはシステムのプロモーションという感じです。とり あえず、そのデモ中の言葉を抜粋(まる写し)してみますと…… 貴方は、 狙ったキャラが攻略不可能キャラで 悔やんだ事はありませんか? 貴方は、 物語に期待を裏切られ 全く共感出来ない物語を強いられ 興冷めだった経験がありませんか? 好きな作品をクリアした時 物語の終わりを知った時 一抹の寂しさを感じませんでしたか? この作品なら大丈夫 System Dに準拠して、 半永久的に拡張し続けるこの作品なら 物語とヒロインを分離し、 ヒロインからセリフや反応までも分離し、 常に変化に富んだヒロインを実現する 物語とヒロインが独立し、 そのヒロインからセリフまでもが独立し、 常にプレイヤーに応じた物語を創造し続ける System D 開発に参加すれば、 自分の欲しいヒロインそのものさえも 手軽にゲームの世界に創造する事が出来る System D あらゆる意味で 既存の全ての作品を超えた 物語ゲームシステムの進化系 System D とまぁ、こんな感じ。この『System D』を採用したソフトの第一弾が『Seven ARMS』ってことらしい。アオリ文だけ読んでいるとなかなか期待できそうな気がします。ない頭と抽象的な説明を元に勝手な想像を働かせますと、『ガンパレードマーチ』の自由度をさらに高めたようなものではないでしょうか。 ですが、実のところ目に見えた結果がどこにありません。サイトを見ても動作環境やスペック、規格に関することは細かに記されていますが、大本となるシステムに関しては抽象的な言葉だけでまとめられています。大仰なことを語っているわりに具体的なものがどこにもないので、期待できそうにありません。 オートデモ時にマウスのボタンをいじってみてたところ、セーブ/ロード、文字速度変更、スキップ有、といった機能があることから(実質的になにも機能していない)、よくあるノベル/ADVツールのようなシステムが根幹にあるのではないかと思われます。 |
||
▼シナリオ・テキスト | ||
なにもない。 | ||
▼イラスト・グラフィック | ||
女の子の立ちCGが一枚だけ表示されます。レベルは高くありません。 | ||
▼サウンド・SE | ||
当然の事ながらありません。 | ||
▼総評 | ||
ものすっごく偉そうにいうなら「妄想のごとき夢を語るのって楽しいよね」とか、「脳内システムってカンペキで、俺様スゲーよな」とか。 確かにありがちでマンネリ化したものより、変であっても個性的なものを好む私ですが、さすがにコレはいただけませんね。何をやりたいのかが見えてこず、システムを作り上げたいのか、物語を紡ぎ上げたいのか、それすら伝わってきませんから。確かに企画通りのものが完成すれば、なかなか面白いものができそうな気がします。ですが、指針となるべきもの――シナリオやら画面写真やら具体的なものが、何も見えていないのでは期待できようもありません。このシステムを採用した第一弾『Seven ARMS』は、2004年10月に完成予定とのことですが、これは無理なのではないかと思います。少なくともサイトにある『プレイヤーはあらかじめ形成された物語をなぞるのでなく、プレイヤーの行動した後に物語が形成されていくのです』という部分は無理じゃないでしょうかね。 個人的にはまったく期待できません。いや、期待しません。CGなどの原画やシナリオなどを見ずに言い切るのはものすごく乱暴ですが、勝手にフルスクリーンでデモが立ち上がり、大口叩きまくりなテキストを表示しながら何もできていない(少なくとも、第三者の目に見えている、という意味で。プロモーション的なものならば、第三者に成果を見せないと意味がないと思います)というのは、これまでの経験上、大したものができてないことが多いので、「期待しない」という結論に達しました。 どなたか興味をお持ちになった方、ぜひ私の代わりに追っかけて、私の主張がこごとく間違っていたことを証明して非難したり、見る目のないことを罵って頂ければ頂ければ幸いです。 ものすごい蛇足。 このシステムの根幹をなす3つの要素。それが 「果てしない物語空間」 「半永久的に持続する拡張性」 「圧倒的多数による容易な開発協力」 らしいです。 詳しいことはそれぞれの説明を読んでもらうしかないのですが、どれも破綻、もしくは達成するにはあまりに高すぎるもののような気がしてます。高いハードルを掲げてそれを目指すのは間違っていませんが、あまりに高いハードルはやる気を減衰させる原因になるような気がするのですが……。 「果てしない物語空間」と「半永久的に持続する拡張性」は、ゲームの自由度の高さがと拡張性が魅力的に写りますが、それはすべてを処理(キャラクターの制御に止まらず、あらゆる意味でのフラグ管理)を達成できた時に始めて機能するものです。不可能とは言いませんが、管理は極めて難しいと思います。さらに後から機能を追加・拡張するとなれば、完全な管理は無理ではないかと。キャラクターデータの移譲だけならともかく、シナリオ部分まで結合させた場合は、大変なことになるのではないでしょうか。ついでに「半永久的に拡張する」ということは、ある意味、完成しないっていうことでもあるようなないような。 そして「圧倒的多数による容易な開発協力」ですが、これに参加しようというサークルや個人をまだ見たことありません。探し方が悪いのかも知れませんが、「圧倒的多数」っていうのはウソっぽいなぁ(苦笑)。 これらの要素を、ADV的なシステムできっちり制御が可能なのかというと、結構怪しい感じがします。 ……とか書きながら、もしかして自分はいつの間にか保守的になってしまったのだろうかとも思ってしまった。うーむ。 |
戻る |
---|