てんつくっ! 体験版

■Minstrel.soft
■オリジナル・システム
■パズル
■全年齢
■無料配布(正確には無料配布の体験版のおまけ)
http://www.lilt.net/minstrelsoft/index.html

                                 (2010.09.02)
▼概要・システム
 パネルをひっくり返したりして、画面上の全パネルを消すとクリアになるパズルゲーム。
 システムはオリジナルだが、プレイするには.NET Frameworkをインストールする必要がある。
 恐ろしいまでに暗算能力を必要とする頭脳型のパズル。体験版では、パネルの数が3x3の9枚、4x4の16枚、5x5の25枚、6x6の36枚の4つの面をプレイすることができる。このパネルにはそれぞれ1桁の数字が描かれている。
 ルールは数字の描かれたパネルを初期状態とし、それを左クリックすると青くなり正の属性、つまり+(プラス)の属性となる。初期状態のパネルを右クリックすると赤くなり負の属性、つまり−(マイナス)の属性となる。このようにしてパネルの正負を切り替えていき、正のパネルの数字と負のパネルの数字の和が「+10」になった場合、そのパネルは消える。このようにしてその面のパネルをすべて消せばクリアとなる。 なお、初期状態のパネルは計算に含まれない。 例を挙げると「6」と「4」のパネルを青くすれば、「6+4」でこの2枚のパネルは消える。「6」が青で「4」を赤にする場合は「6+(−4)」で「2」なので、さらに「+8」分、例えば「3」「5」のパネルを青くすれば、「6(青)」「4(赤)」「3(青)」「5(青)」の4枚のパネルが消えるというわけだ。適当にやっても消えることはあるが、たいていの場合変な風にパネルが残るため、その面をやり直すことになることが多い。クリアすると、新たな面が現れ、延々とプレイが続いていく。

 現状では制限時間はなく、またスコアもないのでちょっとやりがいがない。なお、プレイ中、パネルの右に描かれている女のをクリックすると、タイトル画面に戻る「戻る」、ゲームを終了する(と思われる)「終わる」、その面をやり直す「やり直し」の3つのコマンドが表示される。「終わる」がタイトル画面に戻る「戻る」と同じ機能なのは、体験版らしいといったところか。
▼シナリオ・テキスト
なにもない。
▼イラスト・グラフィック
 CGは綺麗。とはいっても、マスコット的な女の子と、それ以外はパズルゲームとしてのパーツがほとんどなので、これについて文句を付けるところはありません。
▼サウンド・SE
 さすがというか、母体? が音楽系サークル(つっても中の人はプロなんだが)だけあって、しっかり作ってあります。とはいえ、使われている曲は2曲。タイトルおよびルール説明の場面は、和風と中華を足して割ったような感じ。ゲーム中は淡々とした感じです。時間制限がないため淡々と流れていきますが、もし時間制限があってそれに合わせて曲のテンポが早くなった暁には暗算を間違える自信があります。
 SEは、メニューなどのクリックやパネルをひっくり返したときなどに使われています。
▼総評
 ごめん、俺には無理w というのが正直な感想。
 元々数学的素養のあまりない自分が、このゲームをまともにプレイするには脳への負担が大きすぎる。適当に遊んでいるとすぐに詰まるし、やり直しても悶々とすることが多々ありました。3x3ならなんとかといったところですが、6x6になるともうお手上げ。途中まではなんとかなりますが、クリアはおぼつきません。
 もちろんこれは数学が苦手という筆者自身の印象ですが、それを踏まえて一般向けを想定した場合、やはり難しくて長続きしないのではないだろうかと思えます。システムが数学的な正確性に寄りすぎているため、運や何となくでクリアできてしまう偶発性や意外性といった要素が0なのです。
 タイプや方向性がまったく違うため例としては不的確ではあるのですが、『ぷよぷよ』や『パネルでポン』などは意図的に連鎖などを作れない初心者が適当に遊んでいても、変に大きな連鎖ができたりして「俺ってもしかしてすごくね?」という満足感や爽快感などが得られることがありますが、『てんつくっ!』は暗算に検算を重ねた上でようやく爽快感が得られる超理詰めのゲームなので、その域に辿り着く前に「もういいや」となる人が多いのではないかというわけです。その辺をどうにかできればなぁ、とは思いますが……。

 そんなわけで、数学的思考が当たり前で理詰め大好き数字大好きといった人にお勧めです。頭使うのは嫌いじゃないけど、もっとお気楽お手軽なゲームで遊びたいと言う人にはあまり向かないと思います。個人的には、そこまでうんうん唸ってまでクリアしたいとは思えないので、パスかなぁ。





 ……まぁ、本命はこれを入れていたゲームの本体の方なんだけどな!
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